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2006年01月31日

2月の小劇場系注目公演スケジュール

2月4日~7日
BABY EINSTEIN『鳥になった女』at王子小劇場

2月4日~7日
ハイバイ『ヒッキー・カンクーンエンゲキリョウホウ』atこまばアゴラ劇場
http://hi-bye.hp.infoseek.co.jp/

2月4日~7日
野鳩『僕のハートを傷つけないで!』atタイニイ・アリス
http://f32.aaa.livedoor.jp/~nobato/

2月8日~12日
鉄割アルバトロスケット『駅前劇場』at駅前劇場
http://www.tetsuwari.com/webapp/top/index.html

2月9日~11日
自己批判ショー『KOGA・MAP』atOFF・OFFシアター
http://www.zico-hihan.com/

2月10日~12日
虎のこ『タイムトラブル齡30』at萬スタジオ
http://www.toranoko.info/

2月10日~12日
キラリ☆ふじみで創る芝居『Pictures』atキラリ☆ふじみ
http://www.theaterguide.co.jp/search_result/paid/002862.html

2月10日~12日
アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズ/ドラマリーディングatにしすがも創造舎特設劇場
http://tif.anj.or.jp/program/america.html

2月11日~12日
「二人編」制作連『二人編』atこまばアゴラ劇場
http://hutarihen.net/

2月14日~15日
チーターダッシュボンバーショット『最近、アイツの笑顔がイラついてしょうがねー』atこまばアゴラ劇場
http://homepage2.nifty.com/momo-kaito/index.html

2月17日~19日
Ugly duckling『改訂版さっちゃん』at東京芸術劇場小ホール1
http://www1.vecceed.ne.jp/~ugly-d/

2月21日~22日
きこり文庫『水玉婦人之ヨリアイ所』atこまばアゴラ劇場
http://www014.upp.so-net.ne.jp/cha-chaS/

2月24日~25日
踊りに行くぜ!!『SPECIAL IN TOKYO』atスフィアメックス
http://www.jcdn.org/odoriniikuze/special05/index.htm

2月24日~27日
elePHANTMoon『JOHN AND JANE DOE COMPANY』atタイニイ・アリス
http://www1.plala.or.jp/skg/

2月25日~26日
SKグループ『再演A。』at東京芸術劇場小ホール1
http://www1.plala.or.jp/skg/

個人的に気になっている公演・・・東京国際芸術祭2006のリージョナルシアターやこまばアゴラの冬のサミット2005あたりが企画としては気になる。
全部見る気はない・・・多すぎ。

 →演劇ポータル「劇人」は演劇と観客を繋ぎます。

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2006年01月22日

地点『Jericho』

三軒茶屋はシアタートラムにて、地点の「Jericho」(エリコ)を見てまいりました。
地点は、演出家・三浦基が主催する劇団・・・青年団リンクとして活動を続けてきたが、今年より京都に拠点を移して、初めての東京への凱旋公演のはず。
今回の作品の脚本家でもある松田正隆も、京都を拠点にした作家・演出家であるので、その意味では彼に呼ばれて行ったということもできると思います・・・東京は大切な人材を引き抜かれたとも言えるかも知れません。

さて地点の作品ですが、近年の小演劇界における1つの切り口となっている「舞台上における身体と言葉の有様」というスタンスによって、やはり地点の演出も語ることが可能です。
役者は、もはや役どころを演じるものとしての仕事を与えられるのではなくて、身体を動かして、言葉を吐く装置として舞台上に配置されている・・・そのような場所で立ち上がってくるのは、圧倒的にビジュアルに傾倒した演出家の感覚であり、観客が享受する絵画的舞台表現であろう。

観客に提示されているものを端的に表せば、舞台を撮影した連続写真の1枚1枚と、付随してその時の音(これは音響であり、役者の声の断片)が録音されたトラックを再生しているといった感じだ。
すべては断片であり、断片化されることによって浮かび上がってくる質のようなものだ・・・身体はその全ての断片において価値あるものであろうとしていて、よって絵画的であり・・・また音声も、意味を持つものである前に、周波数であろうとする。
演劇的な機能性を見失って、徹底的に美的であろうとする「無機能美」がそこには展開される。

そして舞台美術も照明も・・・すべては見ること、というよりは美術館での鑑賞のような崇高さを保持するためにある・・・演出家・三浦基の名の下に。

松田正隆の物語も、そのような断片的な性質をたぶんに含んでいると言えるだろう・・・だからこそ、このような形で彼の作品が地点によって舞台化されるのではないかとも考えられる。
断片的なとはいっても、そこにあるのは物語の構造的な断片化では決して無い・・・複雑に入り組んで、捉えどころの無いという作品ではなく、どちらかといえば、筋のようなものはハッキリとそこに見えている。

今回の作品は、内田淳子演じるユダヤ人女性が、パレスチナの「エリコ」に向かって歩く道の途中で、フランス人のピエール・カルニオが演じる負傷兵と出会うところから物語は始まる。その兵士を手当てするうちに、彼女の記憶の奥底から癌で死んだ夫が蘇り、それが負傷兵と重なり始め、2つの関係性が見え隠れするというもの。

物語は明瞭で、何の複雑さも無く、メタファーが多用されて重層化されてはいるが、それも決して多層ではない。
であるからこそ、彼の演出は断片化することが可能であり、それゆえに逆説的に松田正隆の本には断片性が含まれているという言い方が可能になる・・・そこには、完成された絵、しかも風景画のような誰の目にも明らかにそれと分かる認識の容易さがあって、だからこそ断片は絵の断片であり続けられるのだ。

そして断片化されるに足るもう1つの要因は、高解像度とでも言うべき緻密さである。
断片化されたそれが、1つの美しさを持つためには、絵の断片であり且つ模様程度の面白さを含まなければならない。
彼の本には、言葉の量的・質的な緻密さや、歴史的な背景を彷彿とさせるような深さ、さらには圧倒的な妄想で組み上げる世界などなど、ただ濃いと呼べるようなさまざまなものがあるのだ。

であるからこそ、断片は断片としての価値を保持しつつ、それらは美術館にフレームとして並べられ、観客はただ黙々と消費させられるのだ・・・順路にそってただただ。

観客は何を得るか・・・舞台体験ではなく、もはや視覚刺激でしかないかもしれない。

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2006年01月20日

ベトナムからの笑い声『ブツダンサギ』

京都、アトリエ劇研にてベトナムからの笑い声「ブツダンサギ」を見てまいりました。
こちらの劇団は、まねきねこさんが定期的に追いかけられているようで、以前から気になっていました。
本日は、個人的な用事で関西に行くことになっていたので、タイミングもよく観劇することができました。

笑いをメインテーマに据えたコントと演劇の中間を行く劇団とのことで、本日の作品も3種類の趣の違う小作品を披露するという形で構成されていました。

1つ目の作品は、投影されるスライドに合わせて舞台の役者が物語を奏でていくという作品・・・2重人格の男が脳内の自分とお喋りをするのですが、想像をすると脳内の男がそのイメージの中に取り込まれてしまうというSF的作品。
2重人格の男の不条理を意外にも理論的に積み上げていって、実は知的パズル的な上手さが根底にはあるように感じたんですが、そういうものを全く感じさせない面白さ。

2つ目はドラゴンクエストのパクリ・・・映像にはドラゴンクエスト3の’ような’画面が映し出されています・・・この映像の完成度がやたらに高くて感動。
この映像に合わせて、映像の前で勇者や魔法使いがモンスターと戦います。
役者は言葉をしゃべる訳でもなく、映像の中での「○○のこうげき・・・○ダメージ」といった文章を読みながら、役者の動きを見るというスタイルなのですが、あのゲームが如何に不条理極まりない作品なのかを知らされます。

皆が知っているゲーム作品を用いて、それを真似るだけで爆笑の渦でした・・・傑作。

3つめはズッコケ三人組の30年後の姿を描いた作品・・・ズッコケ三人組の三人が、三人とも人生にズッコケたという設定は、言い得て妙・・・今思い出しても笑えてきます。

ベトナムからの笑い声の作品は、かなり緻密に構成されている・・・用いるテーマも不思議と「ウマイ」と思わせてくれるセンスの良さがある。
見れてよかった、1200円は安い。

詳細、推敲は後日。

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2006年01月12日

庭劇団ぺニノ『ダークマスター』

こまばアゴラ劇場にて、庭劇団ぺニノの公演「ダークマスター」の公演初日を観劇。
殆ど情報の無い状態で、ただただ劇団の名前だけを頼りにしての観劇でしたので、観劇後に知った情報などもあったお芝居でした・・・情報収集を怠っていた私にも問題ありですが、劇団側も情報の出し方に問題があったのではと考えられます。
特に、今回の作品はイヤホンラジオをお客さんに貸し出しまして、劇中にそこに流れる音声を聞きながら舞台を見るという一風変わったお芝居・・・私がその事実を知ったのは、開演前にアゴラの下のスペースで呼んでいたぴあの庭劇団ペニノの極小さな記事の中でした。

消費者というものは新しい刺激には弱いものですし、そういう刺激を求める欲求もある筈です・・・それがどのように使われるかということは別にして、使いますよということだけであっても十分に聞こえの良い文言には成り得たでしょう。
そして、実際のところ不思議な舞台体験を観客に提示することには成功していたといえるでしょう、舞台の上にはいない人の声、そこには無いはずの音・・・役者が聞いている音を同時に共有しているという倒錯。
通常なら舞台上で、偽装的に実現されるべき風景を、ラジオという手法で偽物から解き放ち、臨場感という付加効果と共に観客は享受することができていたといえるでしょう。

庭劇団ペニノが物語では無い外側の部分で語っていること・・・それはやはり、舞台と地続きの観客席の問題であるといえる。
作家の視点は舞台の中には無く、あくまでも享受者である観客に常に向いている・・・しかもそれは、物語を通して客席に向けるという遠回りのものではなくて、もっとダイレクトなものだ。

上演のラストに設けられた驚きも、観客のための演出・・・。

後日追記。

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2006年01月08日

COLLOL『性能のよい~シェイクスピア作「オセロー」より』

王子小劇場にて、COLLOLの「性能のよい~シェイクスピア作『オセロー』より」 を鑑賞する。
昨年参加したポタライブの「」でパフォーマンスをされていた田口アヤコさん主催のユニットCOLLOLの公演・・・田口さんは山の手事情社や指輪ホテルにも籍を置いていたことのある女優さんで、今はこのCOLLOLにて劇作家女優として活動しているみたいです。

ポタライブ後の打つ上げの席でチラシを貰ったような貰っていないような?その時からお話を聞いていた筈のCOLLOLの公演、年明けの王子小劇場での佐藤佐吉賞の授賞式にて一方的に知っていたひょっとこ乱舞の伊東沙保さんの口から公演ありますのでと言われて、見に行かない訳にはいかない状況・・・wonderlandのメンバと見に行くことに。

劇場を入っていくと編み棒を片手にレース編みをしている女性が数人、彼女たちによって永遠に紡がれていくかのような白色のレースが舞台上に伸び、黒色の舞台に滑らかなコントラストを生み出す事に成功していたようだ。
テキストとしての引用が明示されていた「オセロー」の舞台はヴェニスやキプロスらしいのだが、冒頭に言及されるヴェニスという場所の水に関するイメージが舞台上の美術を組み上げていたのではないかと推測される。

舞台美術や役者の衣装など、全体的に白色でイメージは統一されており、美しい照明がより一層美しく見えるので心地は良い・・・今回の公演のチラシやCOLLOLのHPなど、白色を基調とされているようで作家の視覚的な特徴が見て取れる。
このように全体的に統一された作家の視覚的なイメージ、そこから浮かび上がる舞台印象など質感の高さを思わせる演出ではあったが、役者が持ち歩く椅子がパイプ椅子だったのは疑問であった。

確かに、どこにでもある椅子で容易するのは楽だし、軽いので役者が持ち運ぶには便利だと思うが、あの舞台の中にあって最初にパイプ椅子が舞台中央に置かれた瞬間にイメージは破壊に向かっていったように感じた。
美しい舞台上の美術に加えて、劇が始まる前から編み物をする女性陣を配置するなどの空気作りという用意周到さ・・・その中にあってあの椅子があまりにも不用意に用いられていることが気になってしょうがなかった。
唯一の小道具でもあり、空間を構成するための重要な大道具でもあった椅子が舞台美術からかけ離れたチープさで在ることの意図がそこにはあるのだろうか。

その1つの答えはきっと、オセローの時代・ヴェニスではない場所に埋め込まれているのではないか。

後日追記

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2006年01月07日

トリコ・A プロデュース『他人(初期化する場合)』(追記)

こまばアゴラ劇場にて、トリコ・A プロデュースの「他人(初期化する場合)」を見てまいりました。
昨年のリージョナルシアターシリーズにて鑑賞させていただいた同劇団ですが、早々にアゴラ劇場にて再会する運びとなりました・・・当時の文章を読むと、パフォーマンス的な側面は面白いと思えたものの、物語の部分が弱かったという発言をしています。

今回の作品は2003年に第10回OMS戯曲賞の大賞を受賞した作品らしく、初演から約4年ぶりの再演という振れ込みでした。
前回は物語が浮かび上がらずに残念な想いをしただけに、今回の作品は戯曲は「受賞」というお墨付きの良作なのでは?という期待をもって観劇に伺いました。

実際の舞台はどうだったかというと、前回の「潔白少女、募集します」に比べると格段に物語が明瞭ではあるものの、逆にゴレンジャーといった明確な単語が舞台中に溢れており、その所為なのか想像の広がりというものが全くできなかった。
というのも、舞台上に舞台の空気と呼べるような独特な雰囲気が漂い始めたと思われた次のタイミングでは、あまりにも俗っぽく品の無い言葉に塗れて折角の匂いを打ち消すように感じられたからだ。
特に、トリコ・A プロデュースは空気感が1つの道具とでも言い切れるような劇団だと踏んでいたので、個人的には空気作りを大切にして欲しかった。
今回の作品は、過去の作品を再演したものということで、それによって劇団の方向性がズレたように見えただけなのか、それともこのズレがトリコ・A プロデュースの本質なのか、気になるところである。

ウェブページにも記されているが、物語としては一見明瞭な幾つかの筋があって、それらの筋が丁寧な文脈によって描かれていくような印象を受けるのだが、そういう観客の思惑は裏切られることになる。
1人多役という手法と、交錯する劇構造によって物語は断片化され、いわばヴィジュアル的な側面を濃くしていく。
あらすじに示されているような物語は、断片化と再構成によって徹底して解体され、加えて拡張される意味、例えばバナナやゴレンジャー、擬人化するチャッピー、分化した人物などなど・・・そこには作家のブレインストーミングとも呼べるが如き、発想の垂れ流しと抽出の行為が繰り広げられている。

観客はそこに物語への不安とイメージへの期待を強めることになる・・・トリコ・A プロデュースの面白さは、そういう作家の創造物と1つの美的なオブジェへとまとめあげる過程のようなものであって、それはまさに解体されたパズルに例えていえば、バラバラのジグソーパズルを組み合わせて全く違う絵柄を作りあげるようなものと言えるんじゃないだろうか。
あらすじは明確に提示されていて、その最終的な絵のハッキリしている中にあって、別の絵を構成する・・・行き先の分からないストーリーを見せられる「物語の演劇」とは違い、この舞台にはストーリーを物語るための「見せる演劇」が展開されているのだ。

だからこそ、イメージへの不安と物語への期待は覆されて、転倒させられる・・・トリコ・A プロデュースとは、そういう演劇の虚像のような側面を常に意識しているのではないだろうか。

だからこそ、山口茜は「他人」という自己の虚像にこだわっているのかもしれない、虚像が描く絵は虚像であるべきだからだ。

今回は先に述べたように、イメージが固定化され、観客の想像性や虚像としての効果が最小限に押さえ込まれ、まさにまがい物を見せられている印象であった。
幻であるはずの像が、まるで実像のように提示され、舞台上を縦横無尽に駆け回り、虚の空間をリアルで侵食していく・・・虚というトリコ・Aの聖地が侵犯されているような思いに苛まれた芝居であった。

イメージへの過多とその為の道具立てとしての物語に期待して、この文章の締めとする。

>>ほぼ観劇日記
カイゴレンジャーだったんですか~なるほど~。
「関西では受けない」のはどうしてなのか気になります・・・関西というよりも京都という括りで考えれば十分に妥当な作品のようにも思えるのですが。

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2006年01月03日

1月の小劇場系注目公演スケジュール

1月2日~8日
トリコ・Aプロデュース『他人(初期化する場合)』atこまばアゴラ劇場
http://toriko.chips.jp/

1月6日~9日
EHH∃『今までのエッヘ、これからのエッヘ』at駅前劇場
http://www.highlegjesus.jp/tower/talent/ehhe.html

1月6日~11日
とくお組『宇宙ロケットえんぴつ』atOFF・OFFシアター
http://www.tokuo-gumi.com/

1月9日~14日
boku-makuhari『突端の妖女』at名曲喫茶ヴィオロン
http://boku_makuhari.at.infoseek.co.jp/

1月12日~22日
庭劇団ペニノ『ダークマスター』atこまばアゴラ劇場
http://www.niwagekidan.org/

1月13日~17日
チャリT企画『ハンニチでコンニチハ!』at王子小劇場
http://www.chari-t.com/pc/pc_top.html

1月19日~22日
地点『Jericho/沈黙と光』atシアタートラム
http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/jouhou/05-2-4-48.html

1月26日~2月9日
青年団リンク・RoMT『待つ/髪をかきあげる』atアトリエ春風舎
http://www.seinendan.org/

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