クロムモリブデン『ボーグを脱げ!』
中野MOMOにてクロムモリブデンの「ボーグを脱げ!」を見に行ってきました。
前回作品を見てからのファン・・・DVDで過去作品を見てみたり、大阪の役者達のブログを読んだりしながら、この公演を心待ちにしていたという感じ。
ボーグを脱げ!という事で「叩いて被ってジャンケンポン」のトーナメントのシーンが前半に描かれます。
まぁ、ジャンケンをして勝った方がピコピコハンマーを手にして負けた方の頭を叩いて、相手は洗面器でその攻撃を防げたらまたジャンケンというあれです。
ジャンケンとか攻め具と防具といったゲームのルールや仕組みを使っていろいろな人間模様を描いていきます。
一見ストーリーなんて無きもののような舞台ですが、意外に社会的なメッセージが織り込まれているのがクロムの上手さ・・・そしてそういうのを恩着せがましく主張しないのもまたクロムの上手さか?。
前回の物語は、ボーリングフォーコロンバインをメタファーしていたし・・・今回は、性犯罪者の保護管理についての問題提起が隠れていたか?。
でもま、そういうのは土台でしかないのがクロムモリブデン、楽しむべきは役者であり、演出であり、音楽であり、照明だったりする訳です。
チラシの裏面にも、寄稿文でお芝居を見たこと無い人にはお勧めする的な一文が掛かれていたように思いますが、まさに演劇における演劇としての面白い部分が濃縮されている舞台ではないかと思いますね。
下手に難解ではなく、下手に整っていなくて、下手に感動できる訳でもない・・・ちょうどイイ具合に面白くて、イイ具合に意味分からない。
エッセンスの割り振り方が上手い訳ですよ・・・オシャレだしさ・・・という訳でお芝居を始めてみるという人にお勧めしてしまっていたりします。
果たして、どんな感想が返って来るでしょうか?
個人的には、今回の作品は前回作品「ボーリング犬エクレアアイスコーヒー」を超えられなかったので、ちょっとだけ不完全燃焼。
笑える部分が弱めだったというのも残念ポイント・・・前回の外人役・板倉チヒロさんが最高だっただけに、今回はひっそりと陰薄めだったのは悲しい。
とはいえ、エビス堂からの浅田百合子さんは客演ながら大活躍という感じ・・・カラクリ少女での好演以来注目な感じだった訳ですが、今回も役者としての上手さは勿論のこと笑いの部分でも頑張っていたかと・・・体も動く動く!
ってまぁ笑いの部分が弱めだったというのも残念ポイントなんですが、私個人としてはそれ以上に「音楽の弱さ」が今回は顕著だったかなぁ。
私が見たユカイ号、ボーリング犬と見せ場では有り物のサウンドをガリガリに加工した曲でノイジーにどっか~んってやっていたのですが、今回は有り物の曲を使っていただけではないかと・・・。
ということもあって笑いも含めて全体的に爆発力に欠けた印象、原爆がなくて手榴弾が多々あったって感じ?。
あと、暗転が多すぎではないかと・・・暗転が多いから悪いとか無ければ良いみたいなヘタな一般論は言いたくないし、そういう言い方をする人は嫌いなんですが、今回に関してはやっぱり暗転は無いに越した事はないかと・・・。
音楽を使った流れみたいなものがクモムの1つの売りになっていると思うし、音楽のスピードで物語を引っ張っていくっていう部分が無きにしもあらず・・・それに、明確なストーリーや筋があるわけでもない作品で、ただ道具の配置転換の必要性の為であるならば、クロムならではセンスで展開も綺麗に見せてくれても良かったのではないかと?。
ということで、リズムで見せる芝居に暗転が入り込むと1つの曲に聞こえてこなくなる・・・それはあまり良い事ではないのではと考えます。
とはいえ、クロムモリブデン好きなんですわ~~。
使われる楽曲も私好みで、今回は私が最近良く聞いていたフジファブリックの曲が多用されてたし。
役者もやっぱりみんな好き・・・金沢涼恵さんが今回は上手いなぁって思ったかな?。
次回までは一年以上空くみたいですね・・・また長いなぁ~~。
posted by yositosi at : 20:28