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2004年10月31日

初恋の来た道

巨匠チャン・イーモウ監督作品。

チャン・ツィイーの初々しく健気な姿が見もの。
しかし綺麗・・・この頃はまだかわいいかもしれないけど、ほんと素敵だなぁ。

この映画の不思議な演出は、未来がモノクロで過去はカラーという映像表現でしょう。
普通、回想シーンがモノクロとかセピア調に加工されてたりっていうのはありますが、こういう逆の使い方はあまり聞いたことが無いです。
なので、始めは時間関係が分からなかったりした。
ずっと、モノクロなのかと思いました。

しかし、映画が進めばそういう演出がどうして功を奏するのかということはおのずと分かります。
つまり、昔の方が素敵だったんですよ。

この物語は、少女の初恋物語で、お相手は村にやってきた町の先生。
一目ぼれをしてから、2人が会話を交わすまでが、長いこと長いこと・・・。
観客はこの部分で、少女の心とその健気さに胸を打たれるわけです。

そして、2人が会話を交わしたと思ったら、次の瞬間には先生は村からいなくなる。
この後の彼女の行動も感動ポイントであります。
こんな女いないよ~って嘆きたくなります。

ポイント、ポイントで泣きますけど、最後の最後に一番良い話を持ってくるのはすばらしいと思いました。
本当に最後の1分で一番の泣き所が来ました。
すばらしいです。

こんな恋がしたいね。
綺麗過ぎて、きっと今のどんな人間にも不可能な気がする。
都会に毒されている者たちにとってはね・・・。

走り方が独特、肩を落として手をほとんど振らないのです。
あれは演出なのかなぁ・・・。

健気さ×3ぐらいに見えるので◎ですね。

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2004年10月29日

危婦人

渋谷のLE DECOにて危婦人という劇団の衣装展を見てきました。

というか、衣装展の中で上演されている短編の作品の方を観賞しに行ってきました。
小さなスペースで展示しているその横でのお芝居だったので確かに狭く、お客さんもそんなに入れなかったし、雰囲気も芝居を見るという感じではなかなか無かったですけど、初危婦人で、劇団の路線みたいなものはつかめた様な気がしなくも無いです。

衣装展という状況をうまく使いまして、その場をコンセプトに3つの物語を演じていきました。
全部で1時間15分程度でした。
それぞれ短編でして、その中でも長いの短いのとありましたね。
それぞれまったくストーリー性の違うもので、お笑い主から感動主まで3作品でした。

一番面白かったのは一番最初のですね。・・・笑えました。
男の人が出ていて、「あれ?ここって女の人だけの劇団じゃなかったっけ?」って思いましたけど・・・お芝居メインのときにもこうやって男性の客演とかはいるんでしょうか?
そうなってくると、ちょっと私が思っていたものとは違ってくるのではないでしょうか?

男の人はいない方が、私としてはうれしいです。
女性から紡ぎ出される物語、それを女性のみで演じていく。
そこに、危婦人のアイデンティティがあると思うのですが・・・。
あ、衣装も然りですけど・・・。

ザンヨウコさん、やっぱり良いなぁ。
本当に面白いです。
もっとちゃんと見てみたいと思います。
本当に、いろんな役が上手く使いこなせる役者さんなんですね。
雰囲気物まねが見れなくて残念でしたけど・・・。

次回に期待します。

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2004年10月28日

ENBUゼミナール クラス公演

03年度秋生演劇科クラス公演、田辺茂範クラスの公演を観覧してまいりました。
ダイナマイトゼミナールという作品で演出の田辺さんは、ロリータ男爵の演出さんでもあるようです。

ということで、チケットの方、無料で手に入れられましたので観覧してきました。
チケット自体も1000円とのことで、クラスを受講していた学生さん達の卒業発表みたいなものなのでしょうか?
ま、チケットをくださった方も役者さんは期待できませんけど、とのことでした。
なので、あんまち期待しては行きませんでした。

ただ、それぞれのクラス公演には3人の特別ゲストという形で様々な劇団やメディアで活躍している方々が出演されるということでそちらの方が見るべきポイントだったようです。

私が見に行きました回にはベターポーズの加藤直美さんと毛皮族の町田マリーさんが出演されていました。
ま、あと双数姉妹の男の人も出ていましたが、そちらはあんまり期待してませんでした。
(すいません・・・)

作品の方は、演出等はロリータの演出家さんがしているだけのことはあって、舞台デザインとか、使い方・・・その他役者自体の動き、そして物語自体も考えられて作られているという印象を受けました。
舞台は、動物飼育小屋という設定なのですが、舞台中に藁が敷き詰められていて素敵でしたね。
舞台の作りこみは面白かったと思います。

物語の方は、特に伝えるべきものは無かったという印象ですけれども・・・。
面白くて楽しい、どうしてそういう流れになるのかはいまいちですけど、そういう話の演劇なんて数知れずあるので問題ないです。

しかし、役者が酷かった~~。

特に主役扱いの男の人の演技が下手なこと下手なこと、ゼミナールで何を学んできたんだというへたっぷりでした。
よく、あんな人を主役に据えたものです。
ま、設定的にはそれでもまぁ許せる、ってつまり人間の役ではなかったので・・・。
それを差し引いても1000円(私は無料ですが)じゃなかったら金返せという勢いだったでしょう。

海女さんが紐で足を縛られて逆さに吊らされているという演出は度肝を抜かれました。
エロイ!!
あれをやらせられる(やってくれる)というのがすばらしいですね。

じゃ、ゲストの話・・・。

加藤直美さんは、前にベターポーズを見た際にはあんまり印象無かったですけど、彼女の名前って結構聞こえてくるんですよねぇ。
確かに、ちょっと妖艶な雰囲気のある方であります。
そんな方が素敵な服で、かぼちゃパンツも露わにダンスを踊っているのはちょっと良い気分でした。
すごい、スタイル良いんですよねぇ。

町田マリーさんは所見です。
今度、毛皮族の芝居は見に行くことにしていますけど、まだ見たこと無かったです。
チケットをくれた人に、この人は見ておいて良いと思うといわれていました。

まずは素敵な顔立ちでしたね。
妖艶というよりは綺麗とか可愛いに近いと思います。
きっと、毛皮族とはかなりキャラクターが違ったんじゃないでしょうか?
アイドルを目指すお嬢様の役だったんであります。
見た目に対してギャグのセンスがあるんですね。
やり切ったという感じではないのでしょうけど、やっぱり良いオーラを放ってましたね。

タダで見れた割にはいろいろ収穫できたと思います。

さ、今度は町田マリーさんメインで観賞しよう!!

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2004年10月27日

ジェゼと虎と魚たち

最近研究で忙しくしていたので、久々に自分にご褒美ということで・・・。
研究室でDVDで見ました。

妻夫木聡演じる大学生の男が、たまたま知り合った足の悪い女性(池脇千鶴)と恋に落ちるという物語・・・
まぁ、設定だけで泣けるんだろうなぁってのは想像できるけどさ、だってさ身体障害者と健常者の恋なんて素敵なエピソードがいろいろあるに決まっているじゃん。
なんかこういう事書くと、差別的発言と思われるかもしれないけどさ、別に全然そういうつもりじゃないので気にしないように・・・。

昔から、私ってこの手の物語に弱いんだよねぇ・・・。

でもさ、製作する側だって、絶対そういうとこ狙ってきてるんだからさ。
別に声を荒げて、とやかく言うつもりは無い。
身体障害者と健常者の恋愛なんて綺麗に決まってるでしょ。

身体障害者の人はさ、やっぱり弱かったり可哀想だったり、どうしてもそういう視点で見ちゃうでしょ。
しょうがないことだよ・・・。

ただ単純に良かったよ・・・本当に・・・。

ま、私が個人的に池脇千鶴のこと昔好きだったってのもあったけどさ。
そういうの抜きにして、本当に綺麗な物語でした。
絵が綺麗だったね。

ちょっとしたファンタジーを見ているみたいだった。
いろんなオブジェクトが、1つ1つ世界観の為に作りこまれてるって気がしたね。

ところどころ面白かったしさ、バランス良いと思う。
綺麗なだけじゃない、青春の一瞬がそこにはあった。
そういう混沌とした世界の片隅にある不思議な物語。
そう言い換えても良いほど、綺麗で素敵な風景だった。

そして最後がとっても良かったよ。
綺麗に終わるだけではない。
でも強い。
生きていくということは悲しいことなんだ。

そう言っていた気がする。

私も会いに行きたくなったよ。
ジェゼに・・・。

そこにまだいそうな気がするから・・・。

(音楽も良かったよ・・・くるり・・・)

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2004年10月23日

ペンギンプルぺイルパイルズ

ペンギンプルぺイルパイルズの「246番地の雰囲気」を観賞してまいりました。

http://www.penguinppp.com/


第48回岸田國士戯曲賞受賞を受賞した倉持裕氏が主催する劇団とのことで、全然知りませんでしたけど、たまたま訳あって見に行く事になったので、感想書きます。

まず、この倉持裕氏の作品、観たこと無かったです。
というか、この人も全然知りませんでした。
でもまぁ、今ノリにノッテいる脚本家さんなんでしょうから、見ておいて損はないやも知れません。

三鷹の三鷹市芸術文化センターで観賞でした。
ここの劇場の小劇場劇団泣かせの大きな舞台をどう使ってくるか・・・見ものでありました。

感想としては、思っていた以上にしっかりした物語を書く人なんだなぁ・・・もっと意味の分からないものを書くのかと思っていました。
だって、「劇団演技者」というテレビ番組にも脚本提供とのことで、あの番組のイメージがそうなんですもん・・・。

しっかりした、大人の恋の物語でした。
いやいや、脱帽です・・・。
あんな話は絶対に私には書けません。
しっかりと描かれ、尚且つ素敵な台詞をはく男と女ばかりだったのであります。

大人な感じの芝居でしたね。
前半は、登場人物が多くて且つ、探偵ものの物語なので、話の軸が常に隠されているような全体像のわからなさで進んでいきます。
物語の人物相関を理解するだけでも一苦労でありました。

それが、後半に解けていくと、すっきりとした気持ちで話が収束し、全体はとてもメッセージとストーリーのしっかりした作品として見ることが出来ました。

ストーリーや演出の趣味趣向を言ってしまうと、決して好みではなかったですが、役者さんは皆うまいなぁと思いました。
学生身分の我々には表現できない、大人のオーラが出てましたね。
特に、探偵役の人・・・ちょっとした仕草が素敵でした。

そして、相棒役・・・不思議な顔でした。

というわけで、もう一度見に行くかは怪しいものではありますが、見れて良かったとは思いました。

あ、そうそう、生バンドでした・・・良かった。

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2004年10月22日

ラブリーヨーヨー

下北沢駅前劇場にて、ラブリーヨーヨーの「MIND」、観賞してきました。

http://www.lovely-yoyo.com/
前回見たときにも、役者さんたちは面白い人たちがそろっているなぁと思っていたので、2回目の観賞です。
前回は、三鷹の芸術ホールで舞台が大きい分、役者さんの動きの小ささが目立ってしまって、物語や演出などには惹かれなかったのですが、今回は純粋な劇団員のみ、そして小さな劇場でとのことですので、期待大!

そして、その期待は見事に成就したのであります。

劇団のメンバーが男5人とのことで、どうしても小屋の大きさが目立ってしまいますが、今回は、ジャストサイズという感じで、役者さんの動きの大きさがダイナミックにうつりました。

物語は、中学校のオカルト研究会の部室の話で、その舞台のみで話が進んでいきます。
上演時間1時間30分ぐらいだったでしょうか?その内、物語の展開はほとんど最後の10分でした。
その10分で物語を無理やり落とし込んだという印象ですね。
私的には、そのエンディングが必要だっただろうかとは思いましたけど、前半というか、大部分がコントのようになっていて、大変面白かったですので、エンディングが悪いということは、全然問題にはなりませんでした。

私的に・・・。

しかし、良い役者さんがそろっていますねぇ。
うらやましい・・・。

演出もされている久米さん、本当に大好きな芸風です。
というか、私の知り合いにそっくりです。
見た目も、声も、ネタの印象も・・・全てです。
だから、見ているとうれしくなります。

聡元さんは、もっと大好きです。
ネタが面白すぎる!!

というか、全員良いと思います。

どこを切り抜いても、良い感じです。

問題は、ウリですね。
脚本が、弱すぎると思います。
ネタは面白いのですが、そこに加えて、メッセージが出てくると更に良いのではないでしょうか?

ま、劇団が大きくならなくても、役者さんはいろいろな方面で活躍することになるような気がしますけど・・・。

これからも観にいこっと!!

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2004年10月15日

予言と感染

テレビでCMしている日本のホラー映画。
CMはなかなかおしゃれにできているので、ちょっと見ても良いかなって気分にはなっていました。
でも、基本的に怖いのは苦手。
家が広いので、怖い映画を見たあとは何かいる気がしてくるので、あんまり良くない。

怖い映画を好んでみる人がいるけど、そういう人はどういう神経で見るんだろ?

ジェットコースターに乗りたがる人もいるよねぇ、あれもどうしてなんだろ?

怖いもの見たさとかそういうやつかな?
私にはいまいちその感覚わかりませんね。
楽しいものなら進んでみるけどさ、怖いもの見たって夜道が怖くなったり、後ろに誰かいるような気がするだけで、何の得も無いじゃん!

やっぱ、スイングガールズ見たほうが良かったんちゃうの?

というわけで、ホラー映画の愚痴はこれぐらいにしておいて、感想を述べて行くことにしましょう。

予言は、怖いお話としてよく知られたである「恐怖新聞」をテーマに構成された物語でした。
恐怖新聞とは、未来における人の死についての記事が書かれている新聞で、そこに書かれていることは現実に起こるというものです。
その新聞に書かれている通りに娘を失った夫婦の話ですね。
娘を失うシーンが冒頭にあって、きっかけにして、2人は離婚するのですが、お互いにその新聞のことを片時も忘れることなく数年を過ごします。
それから、2人の周りで幾つもの不思議な事件が起き、それらが恐怖新聞に関わっていることから、2人は真相へと迫ることなるわけです。

恐怖新聞に書かれていることを未然に防いでしまうと、防いだその人に死が訪れるという決まりがあるのですが、当然、主人公の男もその掟に巻き込まれます。

そして・・・。

とまぁ、ここまで書いてきて、言いたい事は、物語そのものは全然怖くないということです。
世にも奇妙な物語というのがありましたけど、それとコンセプトは変わらないと思います。
物語のオチが有るという点では、どちらも同じものです。
映像の尺が長いか短いかぐらいの違いしかないと思いました。

見せ方ですね・・・ドキドキさせるようなカメラワークばかりですもの。
そりゃ、いきなり大きな音出せばビックリするよ!!

精神をえぐるような怖さというよりも、ドッキリの怖さでした。

ちょっと、ジャパンホラーってこんなんだったっけ?という感じ。

感染の話に・・・。

こちらは、病院の中で正体不明のウィルスが蔓延して、人々が死んでいくという話。
基本コンセプトはバイオハザード的です。

私は話としてはこっちの方が好きでしたね。
後半のオチ(やはりオチがある)がもう少し綺麗だと良かったんですが、結局「世にも奇妙な物語」的な展開になって終わってしまった。
別にわざわざそういう路線に持って行かなくても話は終わらせられるんじゃないかなって気がするんですが・・・。

怖さという意味でも、こっちの方が良かったね。
やっぱ、病院という設定が、人の心にそういう印象を与えるのかもしれません。
もともと、病院という設備が持つ死の匂いが人々をそういう気分にさせるのでしょう。
小さいと時に入院していた時でも、やはり夜は怖かったものです。

病院は好きですが、未だに・・・。

映像も感染の方が綺麗でした。
光の使い方が上手かったと思います。

でも、やっぱり基本はビックリ作戦。
これだけは勘弁してほしいなぁ・・・まぁ、どのホラー映画もこんなもんだと思いますけどね。

あ~スウィングガールズ見て~!!

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2004年10月10日

世界一団

劇団・世界一団の「不思議な森のチュチュ」を見てきました。
東京公演の最終日であって、且つ世界一団第一期の終了との事です。

世界一団、物語や演出・・・その他様々な点において私の手の届かないところにある劇団。
脳の中身がきっと私と違うんだと思う。

私には無い考え方やセンスをしている。
だから、私はこの劇団を真似しようとか、超えようとかそういうことは思わない。

ただ、好きだという思いのためだけに見に行く。
ここの芝居を見ていると、本当に安心する。
美しい何かに出会ったときのような心持だ。

そんな劇団の第一期終了公演とのこと・・・。
悲しいことだ・・・だから、期待して見に行った。

正直なところ、ちょっと期待はずれだった。
まぁ、私が期待しすぎていたということはあるのかもしれないけれど、それだけじゃないと思う。
自分の好きな劇団の批評だけど、贔屓をせずに書こうと思う。

まず、話の広がりが大きすぎた気がする。
この劇団の脚本の特色として、前半に散りばめられた多くの物語が、最後の一瞬に向かって収束していく心地よさというものがある。
しかし、今回は少々その上手さに欠けた気がする。
物語の登場人物たちの幅が広すぎたと思う。
ある森に囲まれた街の話だったのだが、街というサイズの中の関係の無い人々は物語的にはリンクできるかもしれないが、心情のリンクが難しいと思うんだ。
家族とか友人、ある小さなグループや一つの場所を共有する人達という小さな集団ならば、物語が収束すると共に、心の問題が解決され、それこそが人々に感動を与えると言えるのだ。
世界一団は、物語が収束するだけでなく、それと共に、登場人物たちの心の問題が、勢い良く解決されていくという構図を常にとっている。
それは、他の物語よりもかなり露骨だ。

今回は、その収束感に物足りなさを感じた。
チュチュという鳥、チュチュという言葉、そして入ってはいけない森という共通項を有してはいるが、個々の登場人物たちの物語は個々の独立したそれとして終わっていく。
そこには、心の問題の共有が成されていないためだと考えられる。
その役割を果たすべきは、共通するなんらかのオブジェクトである。
それが、モノでも、人でも、場所でも、ましてや言葉でも構わない。
ある何かを共有する個々の物語が、収束することによってその何かに大きなパワーが蓄えられていくと考える。
それは、感動であるべきなのだ。

今回の物語は個々の物語のサイズが大きすぎて、それぞれのリンクが弱すぎた。
唯一の共通項である上記のそれぞれも、言葉としては並べられるものの、それが最終的に何らかの化学反応を起こすわけでもなく、言葉として残される。
一つ気になっているのは、チュチュと舌を失った少女との共通項である。

共通項が並べられているにもかかわらずそれが解決されない。
物語をなぞっていくと、そこがいくつもの物語が化学的に反応するための基点だと思っていたんだけど・・・。

私が頭の中で思い描いた結末の方が、きっと感動できる。
これは言いすぎか・・・。

あと、世界一団のもう一つの売りである道具を使った様々な美しい演出。
今回はそれが殆ど無かった。

それは何故か・・・。

それは役者人が生演奏をしていたためである。
いろいろな楽器を使っての演出はあったが、楽器で効果音を奏でるといった演出は別に斬新でもなんでもなく、古いとすら言える。
つまり、今回はこの楽器の生演奏というコンセプトを盛り込んだために、楽器を使うという演出に引っ張られた感がする。
こういっちゃ悪いが、生演奏の必要は無かったと思う。(物語を語る中でね)
最終公演ということで、一つの物語を奏でるという構図をいれたかったのであろうことは想像できるので、ダメとは言わないが・・・。

しかし、楽しかったよ。
何がって、もう世界一団という劇団を見に行けるだけで幸せなんだ。
そういうものさ・・・。

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